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内分泌疾患
橋本病
甲状腺は基礎代謝(冬はエネルギーを産生し、夏は抑えて体温を維持する など)を調節するホルモンを分泌する臓器で、前頸部にあります。橋本病は自分の甲状腺を攻撃する自己抗体ができてしまう病気で、その抗体により甲状腺に慢性的に炎症が生じ破壊され、甲状腺の腫れと機能低下をきたします。
- 症状
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前頸部が腫れ、甲状腺機能低下の症状が出ます。疲れやすくなり、無気力、寒がり、むくみ、便秘、脱毛傾向が徐々に進行します。時には記憶力低下、うつ状態となったり、声のかすれ、徐脈(脈が少なくなること)で見つかることもあります。
- 検査
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甲状腺ホルモン・甲状腺刺激ホルモンを測定し甲状腺機能を調べます。橋本病ではさらに自己抗体が陽性となります。
- 治療
- 甲状腺機能低下があれば甲状腺ホルモン剤の補充を行います。食生活ではヨードを豊富に含む昆布などの過剰摂取は機能低下を助長するため避けます。
バセドウ病
バセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰に産生され、甲状腺機能が亢進する代表的疾患です。甲状腺を刺激する自己抗体によりホルモンがどんどん放出され、甲状腺は腫れます。しかし、橋本病と異なり、機能亢進となることが多い病気です。
- 症状
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頻脈、体重減少、手指の振るえ、発汗増加、頸部腫脹、時に眼球突出もみられます。
- 治療
- 抗甲状腺薬にて治療します。薬の作用が不十分な場合は、アイソトープ(放射線)治療、または手術にて甲状腺自体を小さくします。